その他

ブレア・ウィッチ・プロジェクト

本編を観ただけではあまり面白くないかも。行方不明の3人が撮影したビデオとフィルムを映画として再構成したという設定、同じく設定であるブレア・ウィッチ伝説の一部である過去の3つの事件を予備知識として把握して初めて楽しめる。これらの前提がないと、…

ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲-

仲里依紗見たさにレンタルした。 ストーリーは、まあ、アレだ、可も無く不可も無く、強い印象も特に無く。ゼブラタイムなどの折角の設定も活かし切れず何だか緊張感が無い。前半シリアスなのに終盤で急に下ネタ連発したり。 仲里依紗はまあまあ良かった。「…

インビクタス/負けざる者たち(クリント・イーストウッド、2009)

スポーツが政治利用されるストーリー。 民衆に注目されるスポーツは政治的に悪用されることが多い印象が強い。オリンピックなどはその最たるものだろう。1936年のベルリン。1972年のミュンヘンでのテロ。1976年から3大会連続でのボイコット(モントリオール…

タクシードライバー(マーティン・スコセッシ、1976)

ロバート・デ・ニーロのモヒカンとかジョディ・フォスターの13歳とは思えない演技とか、見どころが多いし映像は結構スタイリッシュでかっこいい。が、鑑賞後感は何となく重苦しい。 トラヴィス(デ・ニーロ)のタクシー乗車中の無表情と、運転手仲間や女性に…

グッドモーニング、ベトナム(バリー・レヴィンソン、1987)

故ロビン・ウィリアムズに寄せて。 硬直した組織に対する抵抗という面で観ると、クロンナウア(ウィリアムズ)の行動には快哉を叫んで良いだろう。 一方、ベトナム駐留米軍とベトナム人の関係性に着目すると、クロンナウアは他の米兵と異なりベトナム人を理…

LIFE!(ベン・スティラー、2013)

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」へのオマージュ?スケボーも出てくるし。アメリカ人はこういう話が好きなのだろうか? 悪役はリストラを進める新任の上司テッド。軽薄だったり若いのに髭面だったり自信たっぷりで、「ダイ・ハード」のエリス(テロリスト…

渇き。(中島哲也、2014)

原作「果しなき渇き」は数年前に読んでいた。救いの無い話、倫理観ゼロ、残虐な描写多数。加えて大都市近郊の空虚な雰囲気、ロードサイド感が強く印象に残っている。まさか映画化されるとは思わなかった。どちらかといえば「ヒステリック・サバイバー」のほ…

INTO THE MIND(Sherpas Cinema、2013)

前作「All.I.Can.」が拡散する冒険心を描いていたとすれば、今作はより内省的であり、エクストリームスポーツの持つ意味を掘り下げた作品だと言える。「All.I.Can.」でもお気に入りの JP Auclair によるストリートシーケンス。バス停まで滑り降りて、やって…

The Songs of Tony Sly: A Tribute

昨年、若くして他界した No Use For A Name のヴォーカル、Tony Sly のトリビュートアルバム。NOFX の Fat Mike が発起人となったらしく、同レーベル所属バンドを中心とした多くのバンド、歌手が参加している。CDに25曲、入りきらない曲がダウンロードできて…

第9地区(ニール・ブロムカンプ、2009)

ヨハネスブルクが舞台だとか、異星人が隔離されているとか、アパルトヘイトと結び付けられた評論も多いみたいだが、どうも違うように感じた。むしろ、政治色の強い映画のパロディとして撮られた印象が強い。戦闘シーンや黒人ギャングのボスなど「ブラックホ…

犬神家の一族(市川崑、1976)

演技が良い。音楽が良い。撮影が良い。編集が良い。 石坂浩二の金田一耕助は、探偵としての推理の鋭さよりも猜疑心や地道な捜査態度、被害者加害者双方への配慮などの人間味を前面に出す演技が好ましい。 大滝秀治、岸田今日子など癖のある役者が脇を固め、…

かいじゅうたちのいるところ(スパイク・ジョーンズ、2009)

10歳前後の男児にはありがちな剥き出しの攻撃性は在り来たりなものではあるが、主人公の男の子の暴れっぷりがちょっと見ていてキツかった。その制御されていない攻撃性がそのまま離れ小島の「かいじゅう」たちの世界に拡張してゆく。未発達の自我をそのまま…

座頭市(北野武、2003)

金髪とかタップダンスとか色々と物議を醸したようだが、そのことを知っていた所為かあまり気にならなかった。所謂正統派の時代劇らしさとは違う雰囲気は確かに感じられたが、それはこの映画の本質とは何も関わりがない。幾ら時代考証を重ねても時代劇はドキ…

エクソシスト(ウィリアム・フリードキン、1973)

ホラーの古典にして原点。後続の映画と比較すると抑えた演出に感じられるのは仕方ない。最近のお化け屋敷的ホラー映画なら神父サンアブナイヨという死亡フラグ立ちまくりのシーンで、リーガンに取り憑いた悪魔はなんにもしない。以後のホラーでは、悪魔なり…

THE有頂天ホテル(三谷幸喜、2006)

支配人の役所広司が元妻にいいところを見せようとバタバタするところが少し浮いて見えた。大晦日で混乱している冒頭から適切に仕事をこなす姿を描いていることから、一連の騒動に串刺しで絡む狂言回し的役割かと思っていたので。どうせ支配人をクローズアッ…

アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III(深町秋生)

とうとう八神は敵に到達。警察内部に敵がいることは早い段階で明らかになるが、謎解きそのものは物語の主題ではない。夫を殺した五條刑事(八神もある意味”悪徳刑事”であるが)を追い詰めたところで、その五條から「おれと組め」と問いかけられ、一瞬の逡巡…

南極点のピアピア動画(野尻抱介)

読みながら岡田斗司夫の「なんでコンテンツにカネを払うのさ?デジタル時代のぼくらの著作権入門」を思い出した。副業なしに作品だけで食っていけるクリエイターは日本に1000人。創造は商売にしちゃいけないし、しなくても発表と評価の機会はある。アマはア…

アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子II(深町 秋生)

前作よりエロ控えめ、バイオレンス多め。とはいえ、著者の他の作品と違いこのシリーズはエンタテインメントに徹している味わいなので、生々しい暴力シーンにヤラれることなく安心して楽しめる。 主要な登場人物の関係は前作から継承しており変化はない。署長…

戦場のメリークリスマス(大島渚、1983)

公開当時、たけしのオールナイトニッポンを毎週聞いていたことを思い出した。カンヌ落選後のオールナイトでは、坂本龍一の「Merry Christmas Mr.Lawrence」を延々とかけるダウナーな放送だった。たけし自身はTVやラジオで撮影のエピソードを散々茶化して話し…

プロメテウス(リドリー・スコット、2012)

見てきました。なんか評判悪いらしく上映終わりそうなので、慌てて上映館探して2D字幕で。 ストーリーが雑でつながり悪かったり、伏線回収無しに終わっちゃいますが、見終わってみればエイリアンシリーズのお約束はきっちり押さえられていて、リドリースコッ…

夜啼きの森(岩井志麻子)

「八つ墓村」のモチーフとなったことで有名な津山三十人殺しを下敷きにした物語。 三十人殺しの場面は最終章の後半に唐突に始まる。それまでの各章は、殺しの実行犯・辰雄の周辺に焦点を当て、犯行の動機やそれに至るプロセス、徐々に高まる緊張を描いている…

鎖骨骨折日誌 6 months after

2泊3日で抜釘手術。痛みは3月の手術の半分以下。費用も半分。抜いた金具はお土産にもらいました。材質はTi-6Al-4Vに陽極酸化被膜したものじゃないかと思います。一部が剥げて銀色の地肌が出てる。 切開後が塞がったら本格的にリハビリする予定。

アウトバーン 組織犯罪対策課八神瑛子(深町秋生)

タイトルから予想はしていたが、エンタテインメントに徹している。主人公は強すぎるし、おかしな人物は多数登場するし、エロや暴力満載。何も考えずに楽しめた。 主人公の八神暎子がやりたい放題に暴れる動機が今一つ鮮明でないが、エピローグで次作への期待…

ゲノムハザード(司城志朗)

前半、主人公の記憶の混乱の理由がなかなか明らかにならない展開に少し間延びした印象。全てのきっかけ(本作中の表現に倣うなら素因)となる事件を起こした研究所長や、前妻を殺した妻など、やや描写が薄い人物もいる。 しかし、他人の記憶が徐々に欠落し始…

鎖骨骨折日誌 5 months after

右腕を積極的に使うようになって、可動範囲が拡がった。一ヶ月前には右手で髪も洗えなかったが、今は前方ならかなり腕を上げられる。背中側はまだまだだが、右腕を使っていて痛みを感じることはほとんど無い。 九月には抜釘手術の予定。術後しばらくはまた動…

鎖骨骨折日誌 4 months after

先日の検診で、医師から腕と肩をもっと動かすように言われた。痛みのために術後あまり動かしていなかったせいで筋肉が硬直、余計に痛むのでさらに動かさず硬直し…という悪循環。 多少の痛みを我慢しながら腕を動かし続けてみる。日毎に痛みが和らぐとともに…

デッドクルージング(深町秋生)

荒っぽい暴力や破綻した人格などディテールは著者の他の作品と共通しているが、それらの細かい描写よりスピーディなストーリー展開を優先している感がある。何人かの登場人物の視点で物語は進行するが、軸となるのは私兵Aと、Aの襲撃の巻き添えで妹を殺され…

べっぴんぢごく(岩井志麻子)

明治から平成にかけての岡山が舞台。 社会の底辺に暮らす人々が、因縁や業といったものに取り憑かれて苦しむ様を描いている。現代社会に生きる多くの人々は、幾ら罪深い人間でも死霊のようなものに取り憑かれ底辺に縛り付けられている原因が自らの業である、…

粘膜戦士(飴村行)

粘膜シリーズ4作目。連作短編で、舞台はシリーズ共通。太平洋戦争当時の日本とマレー半島の架空国家ナムールを舞台にしたグロテスクで奇妙な話。角川ホラー文庫刊だがホラーというのはちょっと違う気がする。背筋が寒くなるわけではなく、強い生理的嫌悪に一…

鎖骨骨折日誌 3 months after

マウンテンバイクでのリハビリは順調だが、肩の可動範囲はまだまだ狭い。腕を上げると痛む角度がある。また、横になると骨の位置が変わるのか、結構痛い。あまり肩を使わないためか筋肉も落ちてきたようで、左右の肩のシルエットに違いが出てきた。 だからと…