The Songs of Tony Sly: A Tribute

昨年、若くして他界した No Use For A Name のヴォーカル、Tony Sly のトリビュートアルバム。NOFX の Fat Mike が発起人となったらしく、同レーベル所属バンドを中心とした多くのバンド、歌手が参加している。CDに25曲、入りきらない曲がダウンロードできて合計33曲。
Tony の新しい曲がもう聴けない、その喪失感はあまりに大きい。仲間のバンドマン達もそれは同じなのだろう。原曲以上に速い演奏の曲もアコースティックアレンジも、全ての曲はどこか物悲しい。演奏者の悲しみが表れているだけではない、Tony の曲が悲しみや寂しさを内包している。
1曲目の Karina Denike "Biggest Lie" からもう泣けてくる。"The Shortest Pier" は Tony のアコースティックアルバム曲だが、NOFX がハイスピードにプレイして、それが全く自然。Old Man Markley は "Feel Good Song of the Year" を得意のカントリー調で。Teenage Bottlerocket のおっさん声の "Via Munich" も心地よい。
このアルバムを聴いていると、Tony のお葬式に参列しているような気分になってくる。もうしばらくは聴き続けることになるだろう。

Songs of Tony Sly: a Tribute

Songs of Tony Sly: a Tribute