その他

The Indifferent Engine(伊藤計劃)

冒頭のコミックと短編が007へのオマージュ。007は一人ではなく、同じ人格を刷り込まれた孤児が繰り返し任務に就くという話。 人格の刷り込みというアイデアを初めて読んだのは牧野修「MOUSE」だが、その奇怪なイメージや邪悪さに言いようの無い気味悪さを感…

ヒステリック・サバイバー(深町秋生)

アメリカの若年層の文化的構造にジョックとナードの対立がある。日本の中高生社会にそのまま適用するのは難しいが、体育会系と帰宅部が互いを蔑んでいがみ合っている構図が近いだろうか。 双方が排他的であるため、登場人物の中学生はどちらか一方の集団に属…

鎖骨骨折日誌 2 months after

リハビリを兼ねて自転車に乗るためマウンテンバイクの整備を始めたところ、大変なことに!Hayes HMX-9 のブレーキレバーを握ったら、オイルが噴き出した。随分古い部品だしオイルシールが劣化していたと思われる。 油圧ブレーキのメンテナンスでは苦労してい…

百年前の山を旅する(服部文祥)

日本のアルピニズム黎明期のスタイルを、サバイバル登山家服部文祥が再現したドキュメント。服部文祥と言えば、火器を携行せず水や食料を現地調達する登山スタイルで有名な人、ヘビやイワナを捕らえては生で食いながら山を登る人であり、その著作をいつか読…

マニアの世界(アクロス編集部編)

マニアという人種をクルマ、カメラなどの業界ライターが考察。初版が95年であり内容は古いがなかなか示唆に富む。プラモデルマニアの項では特にその鋭い分析に感心。 玩具メーカー主導のスケールモデル全盛時代から小ロットのガレージキット時代への変遷とと…

怖い絵(中野京子)

描かれた絵自体が怖かったり、画家の逸話や時代背景によって美しい絵の背後に怖さが潜んでいたりする。前者は例えばゴヤの「我が子を喰らうサトゥルヌス」。このギリシャ神話をモチーフにした他の絵画と比較しながらの解説によってゴヤの絵の怖さがより引き…

図書館通い

情報はネットから入手することが多くなったし雑誌は場所を取るので、最近、雑誌は殆ど買ってない。とはいえ、紙媒体をパラパラとめくる愉しみを偶には味わいたい。そこで図書館。 普段借りるのは自分の趣味・興味に繋がるものばかりだが、ちょっと毛色の違う…

鎖骨骨折日誌 Day32-44

4月27日、3週間振りの診察。レントゲンでは特に変化なし、問題もなし。重い物を持たないようにとの制約がなくなり、肩より上に腕をあげないようにとの注意だけとなった。 ゴールデンウィークに入って徐々に身体を動かすようにしている。テニスボールを使った…

鎖骨骨折日誌 Day25-31

受傷から一ヶ月。長時間の歩行で強く痛むことがあるが、大分楽になってきた。右肩の皮膚は痺れたように感覚が鈍い。 受傷後にあったことを忘れないようにメモしておく。 初診で医師から「若いので手術してちゃんと治しましょう。放っておくと擬関節になりま…

粘膜兄弟(飴村行)

シリーズ3作目にして更におふざけが酷くなったというか何というか。生理的嫌悪感を覚える描写も多く、登場人物の外道っぷりにも拍車が掛かり、下らないコントのような小ネタも満載。エンタテインメントに徹している分、1作目のような気味の悪さや救いの無さ…

鎖骨骨折日誌 Day19-24

縫合箇所のステープラー抜鈎。全然痛くなかった。抜いたステープラーは大きさ、素材ともホッチキスの針そのまま。 週末にはAkabekoFilm ライダーズミーティング@CinemaBokan。今シーズンのビデオ、ニセコ編と美瑛編を上映。受傷後初の飲酒。うまかった。

鎖骨骨折日誌 Day15-18

日毎に痛みは軽くなっているが、くしゃみした拍子に3分間くらい痛みで身動き取れなくなったりする。腕を軽く持ち上げるだけなら大して痛みもないが、15分程度の歩行で肩全体が痛くなったりする。 やっとワイシャツにネクタイも締められるようになったが、暫…

鎖骨骨折日誌 Day14

診察。レントゲン、縫合箇所とも問題なし。少しずつ肩を動かすよう指示あり、ただし水平より上に腕をあげないようにとの注意。自力では45度くらいまでしか上がらない。 痛み止(ロキソプロフェンナトリウム)処方。一週間後には縫合箇所のステープラー抜鈎の…

鎖骨骨折日誌 Day13

朝から仕事。早く上がるつもりが、いつもと同じペースになってしまった。 患部は周期的に疼痛がある。肩全体に乳酸が溜まったような痛み。リラックスして手首から先を動かしたりしていると散る感じ。

鎖骨骨折日誌 Day12

診察。患部の状態を見てガーゼを交換。問題なし。

鎖骨骨折日誌 Day11(退院)

手術後の経過も良好なため退院。患部に疼痛があるが、それとは別の鋭い痛みを肩や上腕の筋肉に覚える。同じ角度で右腕を固定しているせいか?腕を三角巾から外してリラックスすると痛みが和らぐ。 退院時の医療費支払額。

鎖骨骨折日誌 Day10(入院4日目)

午後手術の予定が繰り上がって、10時30分に。麻酔から覚めたのは術後病室への移動中。手術箇所の傷みは、スキーで転んだ時と同じくらいだったが、夕食後にはだいぶ軽くなった。明日退院予定。

鎖骨骨折日誌 Day9(入院3日目)

手術前日。売店で洗顔料とインスタントコーヒーを購入。昼、シャワーを使う。21時以降禁食。

鎖骨骨折日誌 Day8(入院2日目)

前日、入院準備のため外泊し、今日15時に病棟に戻る。以後読書などして過ごす。検査などは無し。

鎖骨骨折日誌 Day7(入院初日)

入院。病室看護師からの説明。麻酔医からの説明。手術室担当看護師からの説明。整形の担当医からの説明。 担当医の説明によると、骨の端で折れているので鎖骨と肩甲骨をクランク状のプレートで固定するらしい。関節の可動手術域を制限する形状のプレートであ…

鎖骨骨折日誌 Day6

今日も仕事。右腕を殆ど動かさないせいか手先が浮腫んでいる。肩や腕を動かさない限り傷みはない。 ネットで情報収集。体外から固定してもプレート等で固定しても、骨の再結合までの時間には変わりがないらしい。 仮骨形成まで1ヶ月、結合部安定までさらに2…

鎖骨骨折日誌 Day5

溜まった仕事を片付けに行く。痛み止めを持って行くのを忘れてしまい、午後は少々しんどかった。道を歩いたり電車に乗っている時、人と肩が当たるのを想像しただけでビビる。

鎖骨骨折日誌 Day4

安静にして一日過ごす。少しだけ入院準備。 左手で箸を使う事に少し慣れてきた。着替も、鎖骨固定帯の脱着を除けば何とか一人でできる。入浴、洗髪もできた。

鎖骨骨折日誌 Day3

診察2回目。一週間後の手術日程が決まり、採血、採尿、心電図測定をする。健康保険組合に限度額適用認定証の申請。生命保険会社に医療保険給付金の相談。入院費用と手術費用の一部が給付されるとのことで一安心。 折れた骨の先端は依然として皮膚を内側から…

鎖骨骨折日誌 Day2

各所にメールなどして安静に過ごす。右腕を動かさなければ痛みはほとんど無い。寝返りを打つのが難しい。左手で箸を使って食事するが、うまくいかない。

鎖骨骨折日誌 Day1

苗場スキー場にて転倒し頭部を強打。ヘルメットにより痛みはなかったがかなりの衝撃を感じ、直後に右肩に激痛。右腕が上がらないためスキー場の診療所へ。レントゲン写真で鎖骨の骨折が明らかとなる。折れた鎖骨の先端が皮膚を内側から押しており、瘤のよう…

ALIEN 4(ジャン=ピエール・ジュネ、1997)

シリーズの設定や舞台のデザイン、閉鎖空間での逃亡劇といった基本的なストーリーを踏襲しつつも、エイリアンと人間の意思疎通が劇的に進行し異様な雰囲気を醸している。しかし在り来たりな擬人化でないためぶち壊しにならず、最後まで緊張感が持続している…

そこに薔薇があった(打海文三)

短編集。各話のプロットは似ていて、行きずりの男女が親密になり最後は男が死ぬ、または失踪する。不道徳な関係に没入した末破滅するという、男にとって悪夢のような話が6話続く。 ここまではミステリアスな雰囲気の短編集の趣きであったが、最終話で物語は…

ALIEN 3(デヴィッド・フィンチャー、1992)

最初の脚本はウィリアム・ギブスンが書いてたらしい。ディテールには凝っているがストーリーは最初のと同じ。閉鎖空間、武器無し、やったと思ったのに死んでないエイリアン。ジメジメした汚い舞台、漢字が書かれた巨大工場など、スタッフみんなエイリアン好…

嫌われ松子の一生(中島哲也、2006)

中谷美紀は美人だと思ってたけど、この映画を観てその評価は揺らいでいる。 最近の邦画に良くあるフォーマットだが、俳優が突然歌いだしたり実写にアニメが被さったり時間が前後に飛んだりと、演出が派手。中々没入できなかったが、そのままダラダラと最後ま…