ALIEN 4(ジャン=ピエール・ジュネ、1997)

シリーズの設定や舞台のデザイン、閉鎖空間での逃亡劇といった基本的なストーリーを踏襲しつつも、エイリアンと人間の意思疎通が劇的に進行し異様な雰囲気を醸している。しかし在り来たりな擬人化でないためぶち壊しにならず、最後まで緊張感が持続している。フランス人が監督したせいかは分からないが、アクションや残虐シーン満載にも関わらず寂寥感ややり切れなさ、諧謔性が仄かに感じられ、面白かった。
前作のボツになった脚本にはウィリアム・ギブスンが関わっていたようだが、この映画はギブスンというよりK・W・ジーターを連想させる。今更あるかどうか分からないが、続編の脚本またはノヴェライズには絶対ジーターが向いてると思う。