グエムル −漢江の怪物−(ポン・ジュノ、2006)

ぺ・ドゥナは「リンダ リンダ リンダ」(2005、山下敦弘)でも脱力系キャラでいい味出してました。何となく不幸そうで意外に芯が強そうな雰囲気がいいです。
韓国の社会事情に明るくないので、この映画が何かを風刺しているとか監督が伝えたかったことなどはよくわかりません。ただ、怪物が大暴れしたあとに戻ってきた日常の気怠い雰囲気のせいで奇妙な余韻があります。プールから上がった後の暑いんだか寒いんだかわからない感覚みたいな。今までの平穏な生活に戻ったつもりなのに何かが違っていて大事なことを忘れてる。それが何かわからない、けどまあいいか。そんな感じ。何となく、「逆噴射家族」(石井聰亙1984)のラストシーンに近い印象。